煎茶道について

「煎茶道」というものが初耳という方が多くいらっしゃることと思います。ここでは、本会の活動の主目的にしております煎茶道がどのようなものであるのかを説明したいと思います。

 煎茶道の起源 

  日本における文化としての煎茶は、それを支持した文人を多く輩出した江戸時代前期から始まりました。特に、元文3年(1738年)に宇治の永谷宗圓が新しい蒸し茶の製法を考案し、 当時活躍していた禅僧月海元昭(売茶翁高遊外)がそれを文人からさらに庶民へと拡めることで、 煎茶への関心を高めることとなりました。また、月海元昭の人となりやその著書は以後の煎茶文化に強い影響を及ぼし、 その流れの中で江戸時代後期には宗匠派と呼ばれる家元の出現を見、時代が進むにつれ流派の数も増え、現在に至っています。

 薫風流とは 

 薫風流は、全日本煎茶道連盟加盟38流の1つ、大正7年(1918年)の5月に名古屋で創られた煎茶と生け花の流派です(本会は生け花は扱っておりませんが)。江戸時代の風流で自由闊達な 文人煎茶にその心を求め、日常生活でもっともおいしいお茶を出すことを研究しています。あまり形式ばらないで、さわやかな雰囲気の中に風雅を楽しみながら精神修養を高めるように心がけています。 「和・爽快・風雅・新鮮」の表現を目標としています。

 煎茶道の魅力 

 煎茶道の魅力として、大きく次の2つのことが挙げられるでしょう。
● 煎茶は日常でも飲む機会が多く、お茶をおいしく淹れることは日々の生活でも役に立ちます。
● 季節の移ろいと共に多彩なお茶を楽しむことができます。